1学期が終了しました。
7月18日に伊賀鉄道全線開通100周年記念イベントで工芸部の皆さんが製作した茅町駅の木製ベンチの披露式がありました。利用される方のことをしっかり考えたベンチです。当日、式に参加して頂いたみなさんに大変喜んでいただきました。伊賀鉄道を利用されない人もぜひ見に行っていください。
13日には、ヒューマンサービス科の介護福祉コンテスト校内大会が開催されました。生徒の皆さんが、介護を受ける人の気持ちに寄り添った介護を工夫しされていることが伝わってきました。介護とは、相手の気持ちを理解することだと改めて感じました。
このように、本校で学ぶ皆さんは、人の気持ちを理解しての取組を実践されています。工業のものづくりやヒューマンサービス科の介護だけでなく、農業の学科ではよりおいしいとおもってもらえる生産物や加工品を、経営科では消費者に喜ばれるビジネスを実践しています。つまり、本校の皆さんは、人の気持ちを理解することが身に付いている。あるいは、身に付けるために学んでいます。
この5月には、三重県で「差別を解消し、人権が尊重される三重をつくる条例」ができました。差別を無くすことによって、人権を大切にする社会をつくることを目的にした条例です。差別を無くすためには、人の気持ちを理解することが大切です。人の気持ちを理解できる皆さんには、差別のない学校、誰かの言葉や行動でいやな思いをする人がいない学校をつくることができると私は信じています。
さらに、差別を無くすためには、間違っていることには、間違っていると言えることも必要です。そのために、1学期には、多くの授業で取り組んでいただいているグループでの話し合いや意見交換の場で、積極的に発言することで、自分の意見をしっかり言えるようになってください。そのことが、社会に出たときに、差別をゆるさないという行動だけでなく、自分を理解してもらえることにもつながります。
7月14日に開催された、三重県学校農業クラブ意見発表会においても、本校代表の2名は自分の思いをしっかりと伝えてくれました。そのことは大きな力になることでしょう。
一方で、自分の意見を言うということは、人の意見を聴き、人のことを理解するということからはじまります。
例年本校で、電動車椅子を使われている立場から講演をしていただいている中川佑希さんは、「点字ブロックは車椅子を使う人には必ずしも優しくない。」とおっしゃっています。このように、その人の立場になることで、人の気持ちが理解できるようになることはたくさんあります。
1学期の終了の節目に、本校の教育活動が、人の気持ちを理解することにつながっていることを、あらためて知ってもらうとともに、人の気持ちを理解することの大切さをさらに考える機会としてください。
夏休みも部活動や実習などに取り組まれる人も多いでしょう。引きつづき頑張ってください。また、第3回のフォトコンテストも計画しています。ぜひ夏休みの学校での取り組みを写真におさめてください。そして9月1日には全員で元気に再会できること期待して挨拶とします。