校長挨拶

 
平成二十六年度

入学式 式辞


 春の温かい日差しが注ぐ今日の良き日に、PTA会長様をはじめとするご来賓のご臨席を賜り、平成26年度の入学式をこのように盛大に挙行できますことは、私どもとって大きな喜びでございます。ご多忙の中、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様には、心より御礼申し上げます。
 また、先ほど入学を許可しました281名の新入生の皆さん、そして保護者の皆様に、職員を代表して、あらためてお祝いを申し上げますとともに、心から歓迎いたします。

さて、ご存知のとおり本校は、工業、農業、商業、福祉といった非常に幅広い分野の学科を有する、三重県でも他に類を見ない専門高校であり、専門的な知識や技能のみならず、社会人として必要な態度を身につけ、合わせて適切な職業観、勤労観をもって地域社会に貢献できる人材の育成を目ざしています。前身である上野工業高校、上野商業高校、上野農業高校の卒業生も含め、皆さんの先輩は、伊賀地域はもとより広く国内外で活躍をされており、地域の本校に寄せる期待には非常に大きいものがあります。また、最近では、高校駅伝をはじめとして、クラブ活動においても、地域からの期待が大きくなっています。
 そのような伊賀白鳳高校への入学にあたり、新入生の皆さんには、まず、本校の校訓「賢く」「優しく」「逞しく」を送りたいと思います。
「賢く」とは自分から主体的に学び、判断し、行動する力をつけるということです。もしかしたら、皆さんの中には、周りから言われて勉強してきた人もいるかもしれませんが、どのような人生を送るのかは自分自身の責任です。将来に目標を持ち、その実現に向けて、自分から勉強にとりくんでください。時には思ったようにいかないこともあるかもしれませんが、そんな時でも周りのせいにはしないでください。
次に、「優しく」とは、思いやりの心と規範意識をもち、社会に貢献できる人間になるということです。周りの人を大切にすれば、自分も周りから大切にされます。あいさつやマナーを大切にすれば、良い印象を与えることができます。社会に貢献することで、信頼を得ることができます。私は、そのような行動が、幸せな人生となって自分に返ってくると考えています。
最後に、「逞しく」とは、専門的知識・技能を身につけ、それらをもとに未来を切り拓いていく力を持つことです。経済のグローバル化とともに、非常に速いスピードで技術革新が進む今の日本においては、このような力がますます重要になってくるのではないでしょうか。
ところで、入学したばかりの皆さんに卒業後のことを考えろというのは少し早いのではと思われるかもしれませんが、3年間はあっという間に過ぎてしまいます。したがって、夢と期待に胸を膨らませている今、将来の自分の姿を頭に描きながら、進路の目標や高校生活の目標をたててください。そして、目標達成に向けて精一杯の努力してください。高校生活には楽しいことだけではなく、苦しいこともあると思います。めげそうになった時は、将来の自分に褒めてもらっている姿を想像しながら頑張ってください。迷った時には、将来の自分ならどう言うだろうか考えてください。

最後に、保護者の皆さまに一言お願いを申し上げます。私たちは本日からお子様をお預かりし、3年後には大きく成長した姿で、卒業生として送り出したいと考えております。
 しかし、教育は学校だけで出来るものではございません。ご家庭でしかできないこともあり、お子様の成長には、学校と家庭が互いに連携し、協力していくことが不可欠です。ご家庭におかれましても、ぜひ学校の様子を聞いていただき、お子様の成長を見守っていただければと存じます。あわせて、お子様が健康で規則正しい生活を送れるようサポートしていただきますようお願い申し上げます。もしもご心配なことがあれば、遠慮なく担任までご連絡ください。
 本日入学された生徒の皆さん全員が、3年の間に大きく成長し、地域社会に貢献できる人材となって羽ばたかれることを祈念し、平成26年度入学式の式辞といたします。




三重県立伊賀白鳳高等学校
学校長 辻 正幸